(Y.O 38歳 男性 会社員 滋賀県)

 

5年前から株と投資信託をやり始め、今では含み損が1000万円を超えました。

その含み損のうち850万円は投資信託によるもので、150万円が株による損失です。

投資信託でブルベア型を中心に買っていることが大きな含み損を生み出している主な原因となっています。株が下がる局面ではベア型も購入します。

ブル型とベア型をうまく使い分ければ、株が上がる局面でも下がる局面でも儲けられるはずなのですが、私は株が上がる局面でも下がる局面でも損をするのです。

会社では株や投資信託をやっていることを内緒にしているので、そんな話をすることはありません。ここで初めて告白します。

私の場合、ブル・ベア型を知ってしまうと普通の投資信託では満足できなくなってしまいました。

最初はダブルブル・ダブルベアから入ったのですが、途中でトリプルブル・トリプルベアが登場したのでそれに乗り換えた結果さらに損失が膨らみました。

損失が500万円を超えたあたりから金銭感覚がかなり麻痺しています。1万円以上の高い買い物をすることに抵抗が無くなりました。

昔はスーパーで買い物をする時は50円引きとかのシールを見て買っていたのですが、今ではもうどうでもよくなりました。

大損をしている人はどうやって心の平静を保っていますか?

私は会社に行っている時は何事も無いように装っていますが、心の中はどん曇りです。

給与明細を見た時に、損失をカバーするには何ヵ月働かないといけないのかを考えて気が滅入ります。

休日も損失を取り戻すことばかりを考え、遊びに行っても楽しくないのであまり外出しなくなりました。

唯一、パソコンを見ながら次の投資先を考えている時だけ少し気がラクになります。

私と同じく1000万円前後の大損をしている方のご意見をお聞かせくだされば幸いです。

 

ブルベア型の投資信託という誘惑

【ファイナンシャルプランナー浅野】

 

投資信託の商品を検索すると「ブル型」「ベア型」という名のついた商品が出てきます。

ブルは「雄牛」のことで、ベアは「熊」のことです。

 

ブルベアで大損

 

雄牛が攻撃するときは大きなツノで下から上に突き上げることから、株価が上がったときに基準価格が大きく上がる投資信託をブル型と言います。

一方、熊が攻撃するときは大きなツメを上から下に振り下ろすことから、株価が下がったときに基準価格が大きく上がる投資信託をベア型と言います。

さらに、ダブルブル、ダブルベアは日経平均先物の値動きの2倍の比率で基準価格が動き、トリプルブル・トリプルベアは日経平均先物の値動きの3倍の比率で基準価格が動く投資信託です。

一部の証券会社からは4倍近い比率で基準価格が動くブルベア型投資信託も出ています。

 

ブルベア投資信託の魅力①:値動きの荒さ

ブルベア型投資信託の魅力は、なんといってもその値動きの激しさにあります。他の投資信託の値動きに比べて2倍、3倍といった大きさで動くわけですから、利益の膨らみ方はとてもダイナミックです。

例えば普通の投資信託の基準価格が1%上昇すれば、トリプルブルの基準価格はおよそ3%上昇します。しかし下がる時もダイナミックに下がります。

 

ブルベア投資信託の魅力②:株価下落時にも儲けられる

ベア型の投資信託は、日経平均価格が下がっている時に大きな利益をもたらしてくれます。

通常の投資信託であれば投資対象の市場が上昇しなければ基準価格は上がりませんが、ベア型は市場が下降するときに逆に基準価格が上がります。

まわりの投資家が株価下落で嘆いている時に自分だけは利益を出しているという、特別な感覚を体験できます。しかし、市場が好調で世間の投資家たちがわきたっている時に、自分だけどん底の気分ということにもなります。

上げ相場ではブル型を保有し、下げ相場ではベア型を保有しておけば、好況不況に関係なくいつでも利益を出せます。

 

 

ブルベア型投資信託の恐ろしさ

例えば日経平均(先物)が2%下げると、トリプルブルの基準価格は6%下げます。この時、1千万円分の投資信託を保有していたとすると、たった一日で60万円が消えることになります。

それをスリルだと済ませられる心の余裕があればいいのですが、損失を取り戻そうとしている人にとっては心臓に良くないことでしょう。

ブルベア型投資信託は日経平均(先物)を投資対象にするので、ゼロになることはありません。しかし、基準価格が半年で4分の1になる、といったことはよくあります。

また、ベア型投資信託は下げ相場にも利益を出せることが魅力なのですが、投稿者のY.Oさんのように上げ相場でも下げ相場でも損をするという泥沼にハマってしまう人が多いのが実情です。

上げ相場にだけ賭けるという1方向だけの通常の投資をしている限りは、大損をしたとしても何年も根気よく持ち続けていれば元に戻るという「単純回復」によって救われることがあります。

しかし下げ相場にも利益を出そうとする2方向の投資を始めると、世の中の相場が盛り返して元に戻ったとしても自分の損失は拡大しているという事態に陥りかねません。

上げ相場を予想して散々、損をさせられてきた個人投資家は「自分が上がると思ったら相場は下げる。ということは自分は下げ相場に賭けるともうけられるのでは?」などと思ってしまうものです。

ところが下げに賭けたことがある方ならお分かりかと思いますが、下げ相場を予想することは、上げ相場を予想する難しさと何ひとつ変わりません。

ブルベア型投資信託のようなハイリスク商品は個人投資家の購買意欲をそそりますので実際よく売れます。しかし決して手を出さないようにしてください。