(みみ 女性 38歳 主婦 長崎県)

 

2015年の夏ごろに、私は主人に内緒で株を始めようと思い立ちました。きっかけはよく覚えていないのですが、わりと衝動的に始めたように思います。

思い立ったらソワソワして居ても立ってもいられなくなる性格なので、躊躇なくむさし証券に口座を開きました。

何を買うのかを考えた時に、真っ先に思いついたのがハウステンボスの株。ちょうどそのころハウステンボスの中に「変なホテル」というのが開業したというニュースが流れていて、ハウステンボスは元気がありそうだと思っていたからかもしれません。

ハウステンボスは地元だから親近感があるし、ハウステンボスの情報ならローカルニュースでよくやっています。主婦友がハウステンボスに子供を連れて行ったという話もたまに聞きます。

ハウステンボスの株というのはありませんので、運営会社のH.I.S.(エイチ・アイ・エス)の株を4600円程で500株購入しました。230万円の買い物でした。

ハウステンボスが今後も好調に推移してH.I.S.の株価を押し上げ、私の230万円が300万円になり、350万円になることを夢見ました。

ところが・・・。

エイチ・アイ・エスの業績は2016年に入って急落したのです。それまで何年にもわたって右肩上がりだった営業利益が2016年に入ってすっかり勢いを無くしたのです。

株価はどんどん下がっていき悪い夢を見ているようでしたが、主人や子供の前では平静を装いました。

株で損している専業主婦というのはみじめなものです。損したぶんを穴埋めするための収入は無いですから。

「こうなったら2年でも3年でも持ち続けるんだ」と思って、塩漬けにすることにしました。

しかし、株価はどうしても毎日チェックしてしまいます。上昇と下降を繰り返しながら、エイチ・アイ・エス株は着実に値下がりしていきました。

しかし、4月に入って株価が3000円を割った時点でもう諦めました。80万円の損失確定です。

私の人生、昔からいつもこんな感じです。受かると思った高校には落ち、上がると思った株は下がるのです。私は所詮、そういう星のもとに生まれた女なのです。

書いていてだんだん情けなくなってきましたので、もうこれくらいにしておきます。ぶちまけて少しは気休めになりました。

戻ってきた150万円を元手に新たに株を買い、必ず失った80万円を取り戻します。

 

身近な会社の株を買う場合の注意点

【ファイナンシャルプランナー浅野】

 

皆さんも生まれて初めて株を購入した時は、自分が身近に感じる会社の株を選択されたのではないでしょうか。

トヨタ車に乗っているからトヨタの株を買ったとか、明治チョコレートが好きだから明治の株を買ったとか。

身近に感じる会社の株を買うという行動は決して間違ってはいません。身近に感じられれば、その会社の事業内容や売上高の推移などにも興味を持てるからです。

しかし、問題がひとつあります。それは「ひいき目で見てしまう」ということです。専門的な言葉では「バイアスがかかる」などと表現します。

トヨタ自動車という会社は輸出の比重が高い業種ですから、円高が1円進むと4百億円の利益が失われると言われています。円高傾向が続くとトヨタの業績は落ち、株価も下がります。

しかし自分がトヨタ車に乗っていると「日産は業績が落ちてもトヨタは大丈夫だろう」といったような、根拠のない期待を寄せてしまう心理が働きます。

この投稿を寄せていただいた主婦のみみさんも、長崎ハウステンボスが盛況だということだけで安心していた部分があるのではないでしょうか。

また、利益を出したいという気持ちと同時に、ハウステンボスを応援するために株を持っておこうという気持ちもおありだったのだと思います。

しかし、応援したい会社の株こそ、売却すべきだと私は考えます。株価が下がることで経営陣が危機感を募らせ、経営方針が見直されるという側面があるからです。株主総会に出席して意見をすることだけが、株主の意思表明ではありません。

下降局面では売却し、上昇局面で買い戻すという投資家の姿勢が企業を健全にし、投資家も資産を増やせます。そのためにも投資家は、常に厳しい視線を企業に向けておく必要があります。